米ロ首脳の顔合成し表紙に、皮肉込めタイム誌
(CNN) 米誌「タイム」は21日までに、7月30日号の表紙に掲載するトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領の顔を合成した写真を公表した。
トランプ氏の金髪や細いまゆ毛、くちびるにプーチンの鼻や青色の目を融合させ、「サミットの危機」の見出しも付けている。
同誌は声明でこの合成写真の狙いについて「フィンランド・ヘルシンキでの最近の米ロ首脳会談を受け米外交政策が特別な局面に入ったことを打ち出したかった」と皮肉をにじませた。この表紙を制作したビジュアルアーティストはタイム誌に「米ロ指導者の2人の共通点について人々に立ち止まらせ考えさせたかった」と語った。
ヘルシンキの首脳会談でトランプ氏は、米大統領選でのロシア介入疑惑でロシア側の主張に肩入れする立場を表明。ただ、米議会で与野党から厳しく批判され、帰国後には一転して介入疑惑でのプーチン氏の責任を問う姿勢を示していた。
タイム誌はまた、トランプ氏の顔がプーチン氏のものに徐々に変貌(へんぼう)していくビデオ映像も公表した。
「米国へようこそ」の字句が添えられた先月号の表紙
同誌は先月にもトランプ氏を表紙に登場させていた。メキシコ国境で拘束された不法移民の親子が別離をむりやり迫られ、米社会で論議を呼んでいる問題を背景にしたもので、巨人のように立つトランプ氏がすすり泣く子どもを見下ろすような写真の構図になっていた。「米国へようこそ」の字句も添えられていた。