死海文書の断片5点は「偽物」、展示から取り下げ 米聖書図書館
ワシントン(CNN) 米首都ワシントンにある聖書図書館は23日までに、所有する「死海文書」の断片の5点について偽物だったことが分かったと明らかにした。展示から取り下げるという。
ドイツを拠点にする学者らが断片を検査したところ、5点について古代の原典と特徴が一致しなかったため、展示を取りやめるという。
CNNは昨年11月、死海文書の断片が偽物である可能性について報じていた。
専門家によれば、2002年以降、最大70点の偽の断片が市場に出されたという。
博物館は16点の断片を所有していたが、購入金額は明らかにしていない。専門家によれば、わずかな文書の書かれた小さな断片でも骨とう品市場で数百万ドルの値が付くという。
死海文書は約70年前に、クムランの洞窟群で900点を超える写本が見つかった。断片は推計5万点で、発掘し全てを出版するのに60年かかった。