将来の夢はプロのeスポーツ選手 米国で高校選手権開催、大学の奨学金も
アトランタ(CNN Business) コンピューターゲームの腕を競うeスポーツを、高校の代表スポーツ競技として取り入れる州が米国で増えている。
コネティカット、ジョージア、ケンタッキー、マサチューセッツ、ロードアイランドの各州は2018年秋からこの制度を導入。全米州立高校協会によると、数カ月後にはアラバマなど3州が加わった。
ジョージア州アトランタに新設されたスポーツ競技場では、地元の高校同士が対戦する大会が開かれていた。
大会に出場した学校代表チームのプレーヤーはそれぞれ6人。高校が認可したeスポーツ3種目の1つ「スマイト」で、神などのキャラクターになって対戦した。
eスポーツのレギュラーシーズンは4月まで。5月からはプレイオフや決勝戦がスタートする。
市場調査会社ニューズーによると、世界のeスポーツ市場規模は2019年に10億ドル(約1112億円)を突破する見通し。eスポーツの観客は年内に4億5400万人に達すると予想している。
一昔前までゲーム競技で生計を立てることなど考えられなかったが、今ではeスポーツで家族を養うプレーヤーも登場し、生徒たちも将来の職業として目を向けるようになった。プロ選手は多額の年棒を稼ぎ、何百万ドルもの賞金をかけて大会に出場する。
ニューヨーク大学やカリフォルニア大学などはゲームで奨学金を提供するようになり、高校から大学、プロへと至るeスポーツのキャリア形成の道は、従来のプロスポーツに近付いている。
「Dr.Lupo」の名で知られるプロのeスポーツ選手、ベンジャミン・ルポさんは、ストリーミング中継される試合を700万人がフォローする。保険会社のステートファームもスポンサーとなり、ルポさんが出場する試合中継に広告を流している。