入場料は「白人20ドル、黒人10ドル」、非難集中で撤回 米音楽イベント
(CNN) 米ミシガン州デトロイトで開催される音楽イベントの前売りチケット代を白人20ドル、非白人10ドルに設定した主催団体が非難を浴び、人種による区別を撤回すると発表した。
このイベントは、アフリカの伝統文化とSF的な未来志向が融合した「アフロフューチャリズム」を掲げて黒人の子どもたちを支援する団体、「アフロフューチャー・ユース」が来月開催する。
無償で出演する予定だったラップ歌手のタイニー・ジャグさんは、白人の友人からチケット代の話を聞き、「同意できない」として、2日にツイッター上で出演中止を表明した。
ジャグさんは白人の祖母を持つ。CNNとのインタビューで「特定の集団のチケット代を高くすれば、自分たちは歓迎されていないと感じるだろう」と怒りをあらわにした。
チケット販売サイトのイベントブライトは、人種などに基づいてチケット代に差をつけるイベントを扱わないという規定を設けている。アフロフューチャー・ユースにこの規定を伝え、変更しなければ掲載を取り下げる方針を伝えたという。
同団体は7日夜、白人至上主義者から脅迫されたり、ソーシャルメディア上で人種差別的なコメントが子どもたちの目に触れたりしたため、チケット代を変更すると発表。一律20ドルとしたうえで、白人には「歴史的な不公平を是正するため」として追加の寄付を呼び掛けた。