デービッド・ベッカムさん、デジタル処理で70代に 動画でマラリア根絶呼びかけ
(CNN) マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリード、LAギャラクシーなどのクラブで活躍した英イングランドの元サッカー選手、デービッド・ベッカムさんがこのほど、70代の外見になるようデジタル処理された映像でマラリア根絶を訴えるキャンペーン動画に登場した。
動画はマラリアの根絶を目指す米非営利団体(NPO)「マラリア・ノーモア」の英国部門による取り組みの一環。現在45歳のベッカムさんが70代となった未来の世界で聴衆を前にマラリアの根絶を宣言し、喝采を浴びるという内容だ。
その後、動画の中の年代は2020年に戻る。現在の年齢まで若返ったベッカムさんは、マラリアとの厳しい戦いが続く現状に言及。「2分間に1人の子どもがマラリアで亡くなっている」ことに心を痛めていると語る。
そのうえで、マラリアのない未来は「我々の生きている間に実現できる」と強調。大勢の命を救うため、マラリアの根絶をともに呼びかけようと訴えて動画は終わる。
蚊が媒介するマラリアによる死者は毎年40万人前後に上り、その大半を5歳未満の子どもが占める。サハラ砂漠以南のアフリカ全域で特に蔓延(まんえん)しているとされる。
世界保健機関(WHO)によれば、マラリアは蚊帳と抗マラリア薬の使用で予防や治療が可能。マラリア・ノーモアは科学者らの合意に基づき、現在生きている人々の存命中にこれを根絶できるとの見解を示している。