米NFLの名将ベリチック氏、大統領自由勲章を辞退
(CNN) 米プロフットボールNFLの強豪チーム、ニューイングランド・ペイトリオッツを率いるヘッドコーチ(HC)のビル・ベリチック氏は12日までに、トランプ大統領からの「大統領自由勲章」を辞退すると表明した。
ベリチック氏は14日に、米国の文民に贈られる最高位の同勲章を授与される予定だった。
声明によると、受章の知らせを受けた後で先週の「悲劇的な出来事」が起きたため、辞退を決めたという。
トランプ氏の支持者らが連邦議会議事堂に乱入した事件を受けた決断とみられる。同氏は声明で「何よりもまず、私は米国の価値観と自由、民主主義を深く敬愛する米市民だ」と述べた。
ホワイトハウス当局者はCNNの取材に対し、ベリチック氏が辞退するとの知らせを受けたことを認めた。
同氏は2016年の大統領選前にトランプ氏への支持を表明した書簡の中で、「私たちは長年の友人だ」「政治的動機からのコメントではない。友情があるからだ」と説明していた。
トランプ氏はこれまで旧友や献金者、スポーツ選手らに自由勲章を贈ってきた。最近では、昨年の弾劾(だんがい)裁判で同氏への支持を貫いたニューネス、ジョーダン両下院議員への授与を発表したばかり。ベリチック氏に対してはこうした経緯を踏まえ、辞退を勧める声も多く寄せられていた。
ベリチック氏は2000年からペイトリオッツのHCを務め、年間王者を決める「スーパーボウル」で6度の優勝を果たしている。