ブリトーのせい?、米陸上選手にドーピング検査陽性反応 五輪出場の望み薄れる
(CNN) 米陸上女子中距離の選手シェルビー・フーリハンがこのほど、ドーピング検査でアナボリックステロイドの陽性反応が出たことを受け、4年間の出場禁止処分を言い渡された。本人は検査の約10時間前に食べたポークブリトーが陽性の原因だと訴えているものの、米五輪選考会に参加できる見込みは薄い。
フーリハンは2016年五輪に出場した選手で、1500メートルと5000メートルの米国記録を持つ。
17日には一時、18日からオレゴン州で始まる予定の五輪選考会に参加できる可能性が開けたようにも見えた。
全米陸上競技連盟(USATF)の広報部門幹部はCNNに寄せたメールで、「不服申し立ての手続きが進行中であることを踏まえ、手続きが完了するまで、USATFは全ての選手に競技続行を許可する」と述べた。
しかしその後、米五輪委員会は出場禁止処分を承認する方針を表明した。
米五輪・パラリンピック委員会のサラ・ハーシュランド最高経営責任者(CEO)は17日の声明で、同委員会とUSATFはともに、世界反ドーピング機関(WADA)の規則とスポーツ仲裁裁判所(CAS)の判断に従うと確認。CASは今週、フーリハンに対する禁止処分を支持していた。
フーリハンはインスタグラムへの14日の投稿で、ドーピング対策を担う独立団体から出場停止処分を通知され、打ちのめされていると明かした。処分は昨年12月の検査でナンドロロンが検出されたことを受けた措置だった。
これについてフーリハンは、検査の約10時間前にポークブリトーを食べたのが原因だと説明。ブリトーには豚の内臓肉が含まれていて、それがナンドロロンの陽性反応につながったとの見方を示した。
米国立衛生研究所によると、ナンドロロンは合成アナボリックステロイドの一種で、テストステロンの類似物質となる。テストステロンの代替物として除脂肪筋肉量を増やす目的などに使用できるという。