ブリトニー・スピアーズさん、成年後見の解除訴え 「人生を取り戻したい」
(CNN) 米歌手のブリトニー・スピアーズさんは23日、裁判所での審問に出席し、裁判所命令で13年近く続く自身への成年後見について沈黙を破った。「自分の人生を取り戻したい」と述べ、後見の解除を訴えた。
スピアーズさんはこの日、電話で審問に出席。用意したメモの文面を20分以上にわたって読み上げた。
「前回裁判所に出廷した2年前から多くのことが起きた」と切り出したスピアーズさん。「前回は全く耳を貸してもらなかったと思い、長い間、裁判所に戻ってこなかった」と述べた。
そのうえで、芸能活動を強制されてプライバシーを与えられず、避妊や服薬、治療を強要されたと説明。自身の反対にもかかわらず向精神薬「リチウム」を投与されたことを明らかにした。
リチウムは躁鬱(そううつ)状態を引き起こす双極性障害の治療に使われることが多く、うつ病の治療にも使用できる。
スピアーズさんはまた、成人後見の適用や自身の治療をめぐり、父親のジェイミー・スピアーズ氏を含む家族を批判。「家族は何もしてくれなかった」「私の身に起きることは全て父親の承認が必要だった。家族全員、何もしてくれなかった」と訴えた。
ジェイミー氏は2018年から、弁護士のアンドリュー・ウォレット氏とともに推定6000万ドル(約66億円)に上るスピアーズさんの財産の管理人を務めてきた。ウォレット氏が19年に辞任して以降は、ジェイミー氏が単独でスピアーズさんの金銭面を監督していたが、裁判所は20年11月、資産運用会社ベッセマー・トラストを共同管理人に指定した。
ジェイミー氏の弁護士はCNNに対し「スピアーズ氏は娘を愛しており、とても寂しく思っている」と述べた。