米女子ハンマー投げ選手、批判に回答 「国が嫌いとは言っていない」
ベリー選手はソーシャルメディアで、自らの行動に対して多くの批判が寄せられているのを認めた。その中には共和党のテッド・クルーズ上院議員とダン・クレンショー下院議員からのものも含まれる。後者はベリー選手を五輪の代表メンバーから外すよう求めている。
ベリー選手は28日、CNN提携局のブラック・ニュース・チャンネルの取材に答え、五輪に出たくないと言ったのでは決してないとしたうえで、「国が嫌いだと言ったわけでは絶対にない。断じてそんなことは言っていない。自分の仲間たちを尊重していると言っただけだ。尊重しているからこそ、彼らを軽視するものには我慢ならないし、認められない。私は仲間たちを愛している。ただそれだけ。以上」と語った。
また選手が壇上にいる間に国歌が流れることについては事前に知らされていなかったと強調。そのため仕組まれたものに思えたと説明した。
アスリートの中からはベリー選手の行動を支持する声も上がっている。陸上三段跳びで米国代表入りを果たしたウィル・クレイ選手はツイッターでベリー選手への支持を表明。「いつかこの国の人々が理解してくれるのを願う。あなたの行動はすべて仲間への愛ゆえのものであり、この国を憎んでいるからではないということを」とつづった。
短距離走者として五輪で4個の金メダルを獲得したマイケル・ジョンソン氏は、批判覚悟で信念を貫いたベリー選手の勇気を称賛。また米国が体現する自由の中には国歌の演奏中、立つこともひざまずくことも、あるいは平和的に信条を明示することも含まれていると指摘した。