女子テニスの大坂なおみ選手が聖火台に火をともした/Matthias Hangst/Getty Images
東京(CNN) 東京オリンピック(五輪)の開会式が23日に行われ、女子テニスの大坂なおみ選手が聖火台に火をともした。新型コロナウイルスの影響で会場に観客の姿はなく、入場行進する選手の数も絞られる中での開会となった。
これに先立ち、大坂選手の五輪初戦を24日から25日に延期することを求めた運営側の要請が認められており、大坂選手が点火者になるのではないかとの臆測が広がっていた。
大坂選手は日本人の母親と、ハイチ出身の米国人の父親との間に日本で生まれたが、3歳のときに米国に移住した。
大坂選手は今月、精神衛生上の理由で全仏オープンを欠場し、2018年に4大大会初優勝を挙げて以来、「長い間うつに苦しんできた」ことを明かしていた。その後、ウィンブルドン選手権も欠場した。
花火が打ち上がるオリンピックスタジアム/Charly Triballeau/AFP/Getty Images
五輪開会式は日本時間の午前0時ごろに終わりを迎え、華やかな花火が東京の夜空を彩った。
過去のどの開会式とも似ていない異例の幕開けは、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が重くのしかかる中で行われる16日間の大会を予見させるものとなった。
五輪開会式は通常、満員の観客の前で行われるが、東京大会では観客は会場から遠ざけられた。国立競技場周辺のフェンスの前には終日、大勢の人が並び、会場の外に集まって抗議デモを行う人の姿も見られた。
開会式で演じるパフォーマー/Bai Yu/CHINASPORTS/VCG/Getty Images
大会組織委員会によると、206の代表団を正式に大会に迎えたこの開会式を会場で見守ったのは950人。収容人数6万80000人に比べてわずかな数だった。米国のジル・バイデン大統領夫人やフランスのマクロン大統領も出席した。
開会式に参加した選手の数も以前の大会に比べて少なかった。選手は競技の5日前に選手村に到着し、競技終了から2日後までに離れることになっている。
総勢600人を超える米国選手団のうち、開会式の参加者は200人あまり。オーストラリア選手団は472人中63人が参加した。