バミューダ、五輪史上「最小」の金メダル獲得地域に ダフィー選手が感激の勝利
(CNN) 東京オリンピック(五輪)のメダル獲得表を一瞥(いちべつ)すれば、中国や米国、日本といったおなじみの強豪国が並んでいることが分かるだろう。
しかし27日の朝、大西洋に浮かぶ小さな島がメダル獲得国・地域のリストに加わった。英領バミューダ諸島が並み居る大国を抑え、五輪で金メダルを獲得した最小の地域になったのだ。
フロラ・ダフィー選手(33)はトライアスロン女子で圧勝し、人口約6万3000人のバミューダに歴史的な金メダルをもたらした。これに対し、米国の人口は3億2800万人に上る。
これが4大会目の五輪となるダフィー選手は、偉業を成し遂げたことを実感して感極まると、地面に倒れ込み、両手で顔を覆った。
ダフィー選手はCNNの取材に、「バミューダの若者に勇気を与えたい一心だ。小国出身だからといって、世界の舞台で大きなことを達成できない訳ではないと伝えたい」と語る。
ダフィー選手は小さなバミューダの期待を背負っているのを感じていた。「東京入りして、メダル獲得への期待の大きさをひしひしと感じた。私たちの場合、メダル獲得のチャンスのある選手が毎大会に出場するわけではないから」
ダフィー選手が期待を裏切ることはなかった。英国のジョージア・テーラーブラウン、米国のケーティ・ザファーズ両選手に1分以上の差を付けて1位に輝いた。