タリバン幹部にテレビ番組でインタビューした女性ジャーナリスト、アフガンを脱出
ニューヨーク(CNN Business) アフガニスタンでイスラム主義勢力タリバンの幹部にテレビの生放送番組でインタビューした初の女性ジャーナリストが、同国を出国した。
アフガニスタンの放送局TOLOのニュースキャスターだったベヘシュタ・アルガンド氏(24)は今月17日、タリバン幹部にインタビューして世界中で注目された。タリバン幹部がスタジオで女性司会者と向き合って座り、生番組に出演するのはアフガン史上初めてだった。同局の経営者はこのインタビューについて、タリバンが「穏健な顔」を世界に見せようとしたと分析する。
その2日後にアルガンド氏は、かつてタリバンに襲撃されて重傷を負った活動家のマララ・ユスフザイ氏にインタビュー。TOLOによれば、ユスフザイ氏のインタビューが同国のテレビで放映されたのは初めてだった。
アルガンド氏はメッセージアプリのワッツアップ経由でCNN Businessの取材に応じて過去2週間の出来事を振り返り、「私が出国したのは、何百万人もの人たちと同じように、タリバンを恐れたからだ」と打ち明けた。
TOLO経営者によれば、同局の著名記者やジャーナリストはほぼ全員が出国したという。
アルガンド氏はカブール大学でジャーナリズムを専攻し、複数の報道機関やラジオ局勤務を経て、今年司会者としてTOLO入りした。
カタール空軍機で家族とともに出国したのは24日だった。「もしタリバンが約束を守り、状況が改善すれば、そして自分の身の安全が脅かされることがないと分かれば、帰国して自分の国のために、国民のために働きたい」と話している。