東京パラリンピック 一時断念のアフガン2選手が来日、大会出場へ
(CNN) アフガニスタンの政権崩壊で東京パラリンピックへの出場をいったん断念していた同国の選手2人が無事来日し、来月2日以降の競技に出場できる見通しとなった。国際パラリンピック委員会(IPC)が28日に確認した。
男子陸上のフセイン・ラスリ選手と女子テコンドーのザキア・フダダディ選手は先週末にアフガンから脱出し、パリで1週間トレーニングを積んだ後、東京都内の選手村に入った。
アフガンのパラリンピック委員会は今月、同国の政権崩壊を理由に、選手らの参加を見送ると発表した。フダダディ選手はビデオメッセージを通し、脱出してパラリンピック参加の夢を果たしたいと訴えていた。
IPCのパーソンズ会長によると、出場断念が伝えられた12日前から複数の政府やスポーツ、人権団体、仏英のパラリンピック委員会などが支援に乗り出し、両選手の参加を実現させた。
24日に行われたパラリンピック開会式の入場行進では、選手のいないアフガンの国旗が連帯と平和のメッセージとして掲げられた。
フダダディ選手は来月2日、テコンドー女子49キロ級に出場する。アフガンの女子選手がパラリンピックで競うのは、2004年のアテネ大会以来。ラスリ選手は今月28日の100メートルに出場する予定だったが変更し、来月3日の400メートル予選に参加する。