選手の不安が現実に タリバンが女性のスポーツ禁止、代表チーム相次ぎ出国
CNNの取材に応じた女子自転車選手は、「かつて私たちは練習して、試合をして、男子と競ったこともあった。……私たちは幸せだった」と振り返る。
「しかし今はひどく落胆している。女子が許されない状況を見るのは本当につらい」
「女子自転車選手として、アスリートとして、私はアフガニスタンで人権のため、特に女子の権利を守るためにスポーツをしていた」
「私は自分がとどまることのできなくなった故国を後にする。私は自分のスポーツと教育を続けたい。女子の才能や、女子にもやりたいことをやる権利があることを証明したい」
「教育を受け、自分が望むスポーツをして、自分のあるべき人生を送ることが認められなければならない」
この選手の不安は現実になった。タリバンは、女性がクリケットなどのスポーツをすることを禁止すると発表した。
タリバン文化委員会のアフマダラ・ワジク副委員長はオーストラリアのSBSニュースに対し、クリケットなどのスポーツは、女性を「露呈」させることになるので認められないと述べ、「クリケットでは、顔と身体が覆われない状況に直面する可能性がある。イスラムは女性がそのように見られることを認めていない」とした。
さらに、「今はメディアの時代だ。写真や動画が撮影され、みんながそれを見る。イスラムとイスラム首長国は、女性が露呈されるクリケットなどのスポーツをすることを認めない」と強調している。
国際クリケット評議会は、アフガニスタンを含む加盟国12に対し、女子代表チームをもつことを義務付けている。
2020年11月、アフガニスタンクリケット委員会は、女子クリケット選手25人と契約したと発表していた。