道路で練習、屋外で就寝 コンゴ女子U20代表の待遇に懸念 FIFA
(CNN) アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)のサッカー女子20歳以下(U20)代表チームが道路上で練習し、屋外で就寝する映像がソーシャルメディアに投稿され、国際サッカー連盟(FIFA)が「深い懸念」を示す事態となっている。
国際プロサッカー選手会(FIFPRO)は14日、U20女子ワールドカップ(W杯)予選を控える中、路上で練習に励む代表チームが登場する動画をツイッターの公式アカウントに投稿。FIFPROはこの動画について、自動車やバイクが走行する泥道でパスの練習に励む同チームを捉えたものと説明している。動画のある場面では、黄色のワゴン車が選手たちの間を走り抜け、練習が中断される様子が映っている。
FIFAはCNNに宛てた声明で、「選手らの福祉はFIFAの最優先事項であり、我々は関係する選手全員の安全と福祉を保障するため、FECOFA(コンゴサッカー協会連盟)を含む同国の機関とともに直ちに措置を講じる」と述べた。
FIFPROは、2022年に行われるU20女子W杯の予選として9月25日に開催されたカメルーン戦に先立ち、FECOFAが十分なピッチ上での時間を予約していなかったとも指摘。ホームで行われたこの試合でコンゴ代表はカメルーンに4対0で敗れた。
動画にはさらに、トレーニングウェアを着用して屋外で眠る女子選手たちも捉えられている。FIFPROは、選手たちが10月12日、宿泊先のホテルを追い出されたと説明。FECOFAが支払いをしなかったためと指摘している。
動画の最後は「これは許容できない」と記したFIFPROの文章で締めくくられている。撮影者は市民だという。
アフリカにおける女子サッカー選手の待遇に関しては、特に資金面で問題が長い間付きまとっている。
CNNは過去数日間、FECOFAに対して複数回コメントを求めているが反応はなかった。
FIFPROはCNNへの声明で、「コンゴの選手会が女子選手らとコンタクトをとっている。たとえ自国協会のひどい扱いに動揺させられたとしても、選手らの状態は問題なく、今は自宅に戻っている」と説明。
「選手会はまたコンゴサッカー協会に対して、女子選手の待遇に関して異議を申し立てる正式な書類を作成した」という。
20年から来年に延期されたU20女子W杯は、南米コスタリカで開催される。