中国の谷愛凌、転倒非難のフィギュア選手に支援表明 米国生まれの選手に明暗
(CNN) 女子フリースタイルスキーの中国代表、谷愛凌(アイリーン・グー)選手(18)は8日、金メダルを獲得した後の記者会見で、女子フィギュアスケートの演技中に転倒して中国のSNSで非難を浴びた朱易(ジュ・イー)選手(19)に支援を表明した。
米国生まれの両選手は北京冬季五輪に中国代表として出場している。
朱選手は6日、団体戦の女子ショートプログラムで転倒。中国のSNSウェイボー(微博)では、「朱易が転倒」のハッシュタグがわずか数時間で2億回閲覧された。
朱選手は7日のフリーの演技中にも2回転倒し、泣き崩れながらリンクを後にする結果に。その後、シングルの演技を前に自身のメンタルヘルスに集中する考えを明らかにした。
一方、谷選手はフリースタイルスキーのビッグエアで金メダルを獲得した後、ファンに対して朱選手のことを思いやるよう呼び掛けた。
「彼女は素晴らしいと思う。冬季オリンピックに出場できる人は全員、すでに素晴らしい」と谷氏は記者団に語り、「ミスやプレッシャーはこのスポーツの一部。ご覧のように今日も多くの選手が転倒した」と述べた。
そのうえで「私たちにはスポーツマンシップが必要。もちろん、誰もが彼女に良い結果を出してほしいと思っていたが、特に彼女自身が良い結果を求めていた」と語った。
中国のSNSでは朱選手がバッシングを受ける一方、谷選手は称賛を浴び、金メダル獲得を祝福するファンが殺到したウェイボーが一時ダウンする事態になった。両選手のパフォーマンスへの対照的な反応は、五輪で中国人選手に向けられる厳しい視線を象徴している。