オデーサの歌劇場で公演、侵攻後は初めて 砲撃など続く中で
(CNN) ウクライナのトカチェンコ文化情報相は23日までに、同国南部の港湾都市オデーサの国立歌劇場でロシアの侵攻開始以降では初の公演が催されたと報告した。
オデーサが過去数カ月間、ロシア軍の激しい砲撃などを受けている中での開演となった。
自らのSNSの公式アカウント上で、公演の実行は今月17日としてウクライナ国歌の厳かな演奏で始まったとした。「我々の文化は第2の前線であり、この困難な時期において維持すべき武器である」とも強調した。
オペラやバレエを上演している同歌劇場の報道発表文によると、観客はオーケストラによる国歌演奏が始まるやいなや自席から立ち上がったとした。
「オデーサのオペラの心は後退している」としながらも、「オデーサやウクライナは生き続けており、自由かつ強固であり、打ち負かされてはいない」とも主張。公演をウクライナ軍にささげるともし、軍のおかげで観客は劇場へ出かけ、芸術家は自らの創造性を共有出来ると感謝した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は今回の公演の翌日の18日にオデーサを訪問。前線や負傷兵を収容する病院に立ち寄り、激励や慰労をしていた。大統領はロシア軍の最近の砲撃でオデーサ州での住民の死者は少なくとも55人、複数の建物が破壊されたとも明らかにしていた。