独警察、ピンクフロイド創設メンバーを捜査 コンサートの風刺的演出でナチスの衣装着用
ソーシャルメディアに投稿された公演の動画によると、パフォーマンス中のウォーターズさんは赤い腕章を着用。腕章にはハンマー2本が交差した図案が描かれている。これは上記のアルバム「ザ・ウォール」に登場する図案だが、ユダヤ人団体の名誉毀損(きそん)防止同盟によると、人種差別的な集団に採用されてもいるという。
ウォーターズさんは、自分が反ユダヤ主義者だとの見方を再三否定。20日にはフェイスブックに声明を投稿し、ミュンヘンでの公演時に反ナチスの活動家の墓地を訪れたと明かしていた。
一方でパレスチナ支援を念頭にイスラエルに対する投資撤収や制裁を呼び掛ける活動「BDS運動」を以前から支持しており、これを反ユダヤ的と認定した2019年の独連邦議会の決議を上記の声明で批判した。
ウォーターズさんは28日、フランクフルトでも公演を行う予定。現地のユダヤ人コミュニティーはこの公演に対する抗議活動を展開している。
今月6日のポッドキャスト番組のインタビューでウォーターズさんは、自身のパフォーマンスは許容範囲だとの見解を示し、誰であれナチスの制服を着て芝居や映画に出てはいけないとする考えは「馬鹿げている。当たり前だ」と語っていた。
司会者が「ナチスを支持するように着飾っているわけではない」、「痛烈な批評であり、極悪な人物を演じている」と指摘すると、「単なるパロディーだ」とウォーターズさんは答えた。