米俳優ケビン・スペイシー氏に無罪評決、性的暴行など全9件 英裁判所
ロンドン(CNN) 英ロンドンの裁判所は26日、性的暴行の罪に問われていた米アカデミー賞俳優のケビン・スペイシー被告(64)に対し、すべての罪状で無罪を言い渡した。公判は1カ月にわたって続いた。
裁判所の陪審が性的暴行7件と重大な性犯罪2件につき無罪を言い渡すと、スペイシー氏は目に涙を浮かべた。
一連の容疑は2004年~13年、スペイシー氏がロンドンにあるオールド・ビック劇場の芸術監督を務めていた時期のもの。男性4人がスペイシー氏から性的暴行を受けたなどと主張し、スペイシー氏は全面無罪を主張していた。
陪審は3日間、計12時間26分にわたって評議を行った。この日はスペイシー氏の64歳の誕生日だった。
スペイシー氏は評決後、裁判所の前で報道陣に短く発言し、評決を「謙虚な気持ち」で受け止めたとコメント。最後に裁判所の職員や弁護チームに感謝の意を示した。
スペイシー氏は「ユージュアル・サスペクツ」と「アメリカン・ビューティー」での役が評価され2度にわたりアカデミー賞を受賞。セット内外での疑惑が原因で17年にネットフリックスのドラマシリーズ「ハウス・オブ・カード」から降板したものの、近年は演技に復帰している。