サッカー女子W杯 英BBCが謝罪、モロッコ代表主将に「不適切」質問
(CNN) サッカー女子ワールドカップ(W杯)の試合前の記者会見で、英BBCの記者がモロッコ代表チームの主将に「チーム内に同性愛者はいるか」などと質問する場面があった。BBCは「不適切な」質問だったとして謝罪した。
モロッコにとって今大会初戦となるドイツ戦を前に行われた記者会見。BBCワールドサービスの記者はギズラン・シェバク選手に、「モロッコでは同性愛関係は違法とされている。チーム内に同性愛者の選手はいるか。同性愛者の選手にとってモロッコ国内での生活とはどんなものか」と尋ねた。
ここで司会者が言葉を挟み、「非常に政治的な質問であり、質問はサッカーに関するものに限らせてもらう」と注意した。
これに対し、記者は「いや、政治的ではない」と反論。「人々に関する質問であって、政治とは無関係だ。彼女に質問に答えさせてほしい」と述べた。
BBCの広報担当はCNNの取材に対し、「今回の質問が不適切だったことは認識している。危害や苦痛を与える意図はなかった」としている。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、モロッコ法では同性間の「性的逸脱」行為を違法と規定している。刑法489条は同性愛関係につき3年以下の禁錮、および1000ディルハム(約1万4000円)以下の罰金を科すと定めているという。