サッカー連盟会長の不適切キス問題、スペイン政府機関が介入の構え
(CNN) スペインサッカー連盟のルイス・ルビアレス会長がFIFA女子ワールドカップ(W杯)表彰式で選手の唇にキスした問題をめぐり、スペイン政府のスポーツ高等評議会(CSD)会長は、もし連盟がルビアレス氏に対する措置を講じない場合、CSDが対応に乗り出すと表明した。
スペインサッカー連盟は22日、臨時総会を25日に召集することを明らかにした。ルビアレス会長がW杯で優勝したスペイン代表チームのジェニファー・エルモソ選手の唇に、一方的にキスした問題について話し合うとみられる。
しかし、同連盟が公表した臨時総会の議題には、この件についての言及はなかった。
スポーツ高等評議会のビクトル・フランコス会長は22日に出演したテレビ番組で、ルビアレス会長の行為について正式な苦情が3件寄せられたことを受け、同評議会として介入する用意があると語った。
その上で、「スペインサッカー連盟はスポーツ法に定められた手順を開始する必要がある」「内部懲戒手順を開始しないまま見過ごすわけにはいかない」と強調している。
スポーツ高等評議会は文化スポーツ省の自律的な意思決定機関で、ルビアレス氏の排除を要求できる権限も持つ。しかしそのためには、同氏に対する外部からの苦情提出や法廷での審問など、定められた手順を踏む必要がある。
ルビアレス氏に対する批判は強まっている。同氏が「過ちを犯した」と認めて謝罪した翌日の22日、ペドロ・サンチェス首相は「ルビアレス氏の謝罪は不十分だ。不適切だとさえ思う」とコメントしていた。