ダブリンとNYを結ぶライブ中継、「不適切行為」で中断
(CNN) アイルランドの首都ダブリンと米ニューヨーク市をライブで結び、互いの市民らが交流を楽しんでいた彫刻作品「ポータル」の映像中継が、設置から1週間もたたないうちに「不適切行為」のために中断された。
円形のレンズのような形をした彫刻作品は今月8日に設置され、市民や観光客が互いに交流できるよう、ダブリンとニューヨークの映像を毎日24時間ライブ中継していた。ところがSNSに、体の部位を照らして相手に見せる人々の動画が投稿された。ライブ中継では音声は流れない。
ダブリン市議会は「ごく少数の人々の不適切行為に対する技術的解決策を探っている」と発表。問題は14日中に解決したい意向だったが、「ぼかしを入れるだけでは不十分だった」と説明した。ポータルを設置した「Portals.org」は別の対策を検討している。
ダブリン市議会は現地時間の14日午後10時にライブ中継をいったん打ち切る計画。Portals.orgは今週中に再開できる見通しだとしている。
ニューヨーク側の関係者も、不適切行為を行った人は「ごく少数」だったと強調した。
ライブ中継を眺めるダブリンの人々=13日/Niall Carson/PA via AP
ニューヨークでは24時間態勢でポータルの警備に当たり、フェンスを設置して彫刻によじ登れないようにしているという。
ポータルはリトアニアのアーティストの着想で生まれたプロジェクトで、ダブリン市長によれば、世界のつながりの拡大を意図している。
ダブリン市長は今月8日の発表の中で、7月にはポーランド、ブラジル、リトアニアとダブリンがつながる見通しだとしていた。