中国、米国の関税引き上げに対抗 「必要なすべての措置を取る」
台北/ロンドン(CNN) バイデン米大統領が14日に180億ドル(約2兆8000億円)相当の中国製電気自動車(EV)やその他多くの製品に対する関税を今後2年間で引き上げると発表したことをめぐり、中国は自国の利益を断固として守ると宣言し、貿易障壁が二つの経済大国間のより広い関係に影響を及ぼすと警告した。
中国商務省は新たな関税に「断固として反対する」とし、米国による関税の引き上げは、バイデン氏の「中国の発展を抑えたり封じ込めたりしようとしない」「中国とのつながりを断ったり壊したりしない」という公約に反すると批判した。「この行動は、二国間協力の雰囲気に深刻な影響を与えるだろう」
中国から輸入されるEVの関税は、27.5%から100%へと約4倍に引き上げられる。この政策は、米国の輸入自動車に40%の関税を課す一方で国内のEVメーカーによる積極的な低価格設定を奨励している中国政府の慣行に挑戦することを意味する。
EVに加え、中国の鉄鋼やアルミニウム、汎用(はんよう)(レガシー)半導体、バッテリー部品、重要鉱物、太陽電池、クレーン、医療製品の関税も引き上げられる。
太陽電池と半導体の関税は2倍の50%に引き上げられ、残りの製品には25%の関税がかけられる。
米国政府の発表に先立ち、中国外務省の汪文斌報道官は14日、「中国は世界貿易機関(WTO)のルールに違反する一方的な関税の賦課に反対し、正当な権利を守るために必要なすべての行動を取る」と記者団に語った。
商務省は、中国は自国の権利と利益を守るために断固とした措置を取ると述べ、バイデン米政権に「違反行為」を正すよう強く求めた。
中国製品の世界貿易黒字は1兆ドルに迫るほど急増しており、米国や欧州との緊張をあおっている。