「スーパーサイズ・ミー」の米映画監督モーガン・スパーロックさん死去、53歳
(CNN) ドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」を手掛けた米国の映画監督で、CNNシリーズの司会を務めたこともあるモーガン・スパーロックさんが23日、がんの合併症のため死去した。遺族が明らかにした。
53歳だった。弟の声明によると、家族や友人に囲まれてニューヨークで亡くなったという。
弟のクレイグさんは、「兄のモーガンに別れを告げる悲しい日になった」とコメント。「モーガンは自身の表現やアイデア、寛大さを通じて本当に多くのものを与えてくれた。世界は創造性豊かな正真正銘の天才、特別な人を失った。彼と一緒に仕事をできたことを誇りに思う」とつづった。
スパーロックさんのキャリアは多彩かつ予測不能な道をたどった。最も知名度が高いのは「スーパーサイズ・ミー」。米国とファストフードの関係を巡る国民的な議論を巻き起こした。マクドナルドの食品のみを30日間食べ続ける実験を扱った内容で、注文時に勧められたら「スーパーサイズ(特大)」にするというルールを自らに課した。
一方で、国際テロ組織アルカイダの指導者、オサマ・ビンラディン容疑者の捜索を風刺したドキュメンタリーも製作。英ボーイズバンド「ワン・ダイレクション」のコンサート映画で監督を務めたほか、人気アニメ「ザ・シンプソンズ」の主人公や野球に関する映画も手掛けた。
CNNの人気シリーズ「モーガン・スパーロック インサイドマン」で数年にわたり司会を務めたこともある。
ウェストバージニア州パーカーズバーグ生まれ。同州ベックリーで育ち、地元のウッドロー・ウィルソン高校を卒業した。1993年にはニューヨーク大学を卒業した。
その後、ニューヨークに拠点を置く製作スタジオの創設者に。初の映画作品となった「スーパーサイズ・ミー」は2004年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、最優秀監督賞を獲得した。