五輪ツイート多過ぎで障害、「緊急時限定」の呼びかけも
(CNN) 別名「ツイッター五輪」とも呼ばれるロンドン五輪で、観客のツイートや携帯メールが増え過ぎてネットワークに障害が発生し、一部の記録が配信されなかったとして放送局から苦情が出ている。
問題が起きたのは28日に行われた自転車男子ロードレース。GPS(全地球測位システム)と通信システムに障害が発生し、選手間の距離が判定できなかったとされる。
国際オリンピック委員会(IOC)広報のマーク・アダムズ氏は英紙ガーディアンの取材に対し、原因はツイッターや携帯メールが過剰に使われたことにあるとの見方を示した。五輪の映像を各国のテレビ局に配信するオリンピック放送機構(OBS)は、ネットワークの問題を解決するため負荷分散に努めているという。
アダムズ氏は「ソーシャルメディアの利用をやめさせたいわけではない。ただ、送信は緊急時のみとするよう配慮してもらえればと思う」とも付け加えた。
一方、IOCの別の広報担当者はCNNに宛てたメールで、ネットワークの障害により一部のデータが放送局に配信できなかったと説明。ただ、記録の計測や競技結果に影響が出ることはなく、29日の自転車女子ロードレースまでに問題は解決されたとしている。観客に対しソーシャルメディアの利用を控えるよう呼びかけたとの情報については「事実とは思えない」と話した。
今回のロンドン五輪では、ニュースや意見の伝達にツイッターなどのソーシャルメディアが大きな役割を果たしている。ツイッターによれば、五輪関連の投稿を寄せた利用者数は、開会式前日の26日だけで、2008年北京五輪の期間全体を通じた総数を上回ったという。