改正著作権法施行、違法ダウンロードに刑事罰 日本
(CNN) インターネット配信の音楽や映画を違法と知りながらダウンロードした人に最大で懲役2年、罰金200万円を科す日本の改正著作権法が、1日から施行された。
日本は米国に次ぐ世界第2位の音楽市場だが、配信サイトからのダウンロードのうち、合法的な購入はわずか1割にすぎないと推定されている。
海賊版の配信を巡っては米国と欧州連合(EU)でも対策法が検討されたが、いずれも個人の自由やプライバシーの侵害だとして反発を呼んでいる。
国際レコード産業連盟(IFPI)が発表した調査報告によると、世界のデジタル音楽の売り上げは昨年520億ドルに上り、前年から8%の伸びを示した。一方、日本レコード協会によれば、国内の音楽配信市場は昨年16%減と、2年連続で縮小した。
日本の音楽業界が目標とするのは、2007年から違法ダウンロードの取り締まりに乗り出した韓国のケースだ。韓国の法律はネットのプロバイダーに、違法ダウンロードをしたユーザーへの警告を義務付けている。初回の警告で7割が違法行為を中止するといった効果が上がっているという。
一方、規制が最も難しいとされるのは中国の市場だ。中国でダウンロードされる音楽の99%が違法だと、IFPIは指摘する。ネットユーザーの人数は米国の2倍近くに達する一方で、ユーザー1人当たりのデジタル音楽の収益は米国の100分の1前後にとどまっているという。