アップルCEO、地図アプリの不具合について謝罪
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルの最高経営責任者(CEO)ティム・クック氏は28日、同社が独自開発した地図アプリケーションへの不満が広がっていることを認める公開書簡をウェブ上に掲載した。
クック氏は書簡の中で「顧客に最高の体験を提供するワールドクラスの製品作りに努めてきたが、先週発表した新しい地図アプリではこの公約が果たせず、皆様を失望させてしまい大変申し訳ない。現在、地図の品質改善に全力を尽くしている」と述べている。
アップルは過去5年間、米グーグルの地図データを使用していたが、19日に提供を開始した最新OS「iOS6」に独自開発した地図アプリ「アップル・マップス」を搭載した。このアプリは、21日に発売された「iPhone(アイフォーン)5」にも搭載されている。
しかし、この地図アプリはグーグルのアプリに比べて明らかにデータ不足で、名所や有名な建物の情報が的外れであったり、不完全との指摘がなされたりしていた。
アップルは、トムトム、ウェイズ、イェルプなどの企業と協力し、音声案内によるナビゲーション、音声統合、3D「フライオーバー」を備えたアップル・マップスを開発した。
グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」にはこれらの機能の大半が含まれているが、グーグルはそれらの機能をアップルに提供することを拒否したとされる。クック氏は書簡の中で、これらの機能を提供するために地図アプリを一から作る必要があったと述べている。
クック氏は、当面アップル・マップスの代わりとして、グーグルの地図アプリの他に、マイクロソフトの「ビング」、AOLの「マップクエスト」などの利用を勧めている。