無重力でボウイを熱唱、宇宙収録の音楽ビデオがネットで流行
(CNN) カナダ人宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)の中で英歌手デビッド・ボウイの曲を歌った音楽ビデオを制作し、インターネットでヒットさせている。
クリス・ハドフィールド宇宙飛行士(53)は米国時間の12日、ボウイの1969年のヒット曲「スペース・オディティ」を歌った音楽ビデオを動画共有サイトのユーチューブに投稿した。13日午後の時点で再生回数は180万回を突破。交流サイトなどで広く紹介され、多数のコメントが投稿されている。
ハドフィールドさんはISSの中でこの曲を熱唱。実際に宙に浮かびながら、「私はとても奇妙な格好で浮かんでいる」と歌ってみせた。オリジナルの歌詞でミッションの失敗をうかがわせるような「地上管制塔と宇宙飛行士のトム少佐との通信が途絶えた」という部分は省略するなど、一部歌詞を変えている。アコースティックギターを弾く姿も見られる。
5分間のビデオクリップには、ギターが空間を漂い、背景の窓に地球の姿が映し出される場面などが登場する。歌とギター演奏がISSの中で収録されたことから、一部では「宇宙で制作された初の音楽ビデオ」と評する声も。
ボウイ自身もツイッターでこのビデオについて、「クリス・ハドフィールドが宇宙でスペース・オディティを歌う」と紹介した。
ハドフィールドさんはロシアの宇宙船ソユーズで昨年12月にISSに到着。5カ月に及んだ滞在中、自身が食事の準備をしたり歯磨きしたりする写真や動画を掲載し、宇宙で嘔吐(おうと)する方法について解説するなどして話題を振りまき、ツイッターやフェイスブックで数十万人のファンを獲得した。
ハドフィールドさんらを乗せたソユーズは14日、無事地球に帰還した。