NSA、米ネット通信の75%を監視可能か 米紙
(CNN) 米国家安全保障局(NSA)が米国のインターネット通信の75%を監視できるネットワークを構築していたと、米紙ウォールストリート・ジャーナルが20日、報じた。
NSAは以前、同局が監視していたのは世界のネットデータ総量の1.6%に過ぎないと発表していた。
同紙はまた、現役職員や退職者の話として、NSAが米国民の間でやり取りされた電子メールの内容を取得したり、米国内でのインターネット通話の一部を監視したりしていたと伝えた。NSAは電話会社を通じて、米国と外国の間の通話や米国を経由する外国間の通話を監視する権限を有する。だが同紙によると、監視システムの作りは米国内で受発信された通話も傍受・記録できるような形になっている可能性が高いという。
NSAのバインズ報道官は同紙に対して、外国との通話監視中に国内の通話を傍受した場合、「米司法長官の承認を得た、米国の人々のプライバシーを守る最小の手順」を用いると語った。
同紙は匿名の職員の発言として、NSAは情報収集を通して「高品質の」情報を探していたと伝えた。
バインズ報道官はCNNに対し、NSAの活動について「米国に害を与える国外の敵対者に重点を置いている。我々は米国民のプライバシー権を守りつつ、そうした脅威から米国を守っている」と述べた。