チャベス氏が生存? ネットに音声出回る ベネズエラ
(CNN) 今年3月に死去したはずのベネズエラのチャベス前大統領が、自分は生きていると語ったとされる音声がインターネットで出回っている。同国のマドゥロ大統領は30日までに、この音声は右派系野党勢力が政権の不安定化をはかる目的でチャベス氏を装って流したものだと批判した。
チャベス前大統領はがんのため3月5日に死去したと発表され、4月の大統領選を経てマドゥロ大統領が就任した。数カ月後には地方選挙を控えている。
ソーシャルメディアで流れているのは、兄弟と電話で話すチャベス氏の肉声と称する音声。誘拐をほのめかしつつ、チャベス氏に似た音声で、自分は回復しつつあり、死んだというのはうそだと訴えている。
これについてマドゥロ大統領は28日、チャベス氏の誘拐話はでっち上げだと断言。統一社会党の大会で「彼らには倫理観も道徳心も罪の意識もない」と非難する様子がテレビで放送された。
マドゥロ大統領は就任後何度も、政権の不安定化をはかる動きや自分を暗殺しようとする動きがあると主張してきた。今回で11回目になる。
最近では自分に危害を加えようとする計画があることが分かったとして、国連総会出席のためのニューヨーク訪問を中止している。