「読む機械」による革命は未来に何をもたらすか
医学は絶えず発展しており、最先端の研究についていくのは医師にも難しい。コンピューターがアシスタントとして医師を助けることで、薬の危険な副作用などを警告できるようになるだろう。
5.リアルタイムの統計をはじき出す
10年以内に、保健や経済に関して、信頼にたる統計をリアルタイムで入手できるようなる。現状、病気のパンデミック(大流行)や経済情勢については、事後的に知るより他ない。
さまざまな大学で現在、食中毒の発生の監視をはじめ、雇用統計やインフレ率についての研究が進められている。近い将来、政府発表と同程度のデータが即座に手に入るようになるだろう。
私たちは最近、シアトルにアレン人工知能研究所(AI2)を開設したばかりだ。「読む機械」に関する研究開発が主な目的だ。今後10年以内に、「ビッグ・テキスト」から得られた情報が、いつどこでも入手できるようになるだろう。「読む機械」が革命を起こす日は、もうすぐそこだ。
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本記事は、ポール・ガードナー・アレン氏とオレン・エツィオーニ氏が共同で寄稿したものです。アレン氏は、米マイクロソフト社の共同創業者で、アレン人工知能研究所の設立者。エツィオーニ氏は、アレン人工知能研究所のエグゼクティブディレクターを務める。記事における意見や見解はすべて両氏によるものです。