宙に浮く画像を手で操作、「ディスプレア」が映す未来
(CNN) 情報端末にはボタンもスクリーンも存在しなくなり、ユーザーは宙に浮かんだ双方向イメージを操作するようになる――。霧と空気でできたハイテク画面「ディスプレア」はそんな未来を指向している。
ディスプレアを開発したのはロシアのデザイナー、マックス・カマニン氏。この技術を「視覚化技術の次のステップ」と位置付ける。テレビやモニター端末などに飽きたという同氏は、物理的な機器に映像を映し出す方法以外で情報の表示ややり取りができる技術を発明したいと考えた。
その解決策として考案したのが、霧でできたシートの上に立体イメージを照射する技術だった。ホログラムのような像を浮かび上がらせるこの霧は、雲を形成するような極小の水滴でできていて、紙やガラスを通しても湿ることはないという。
空気と水と光で構成する技術について同氏は、「すべては既に自然界に存在していて、人間の創作は自然から来ていると気づいた。それをよく観察すれば答えは出る」と解説する。
目に見えない画面上に浮かぶイメージは、1500種類の手の動きに反応する。その多くは、タッチスクリーン画面上で指を動かして行う拡大や縮小などの動作に似ていて、直感的に操作できるという。