宙に浮く画像を手で操作、「ディスプレア」が映す未来
この技術は現在、米グーグルやコカコーラ、ペプシといった大手企業が広告に採用しているが、例えば医療などの実用分野にも応用できるとカマニン氏は言う。
「心臓外科医が患者の心臓の画像を宙に浮かべ、そのまま手を洗わずにそれを拡大して、情報を検索することもできる」(同氏)
タッチスクリーンの衛生問題も懸念される中、ディスプレアを使えば、例えば公共の場に端末を置いて時刻表やレストランのメニューなどの情報を引き出すといった用途も考えられる。「将来的には大画面を作り出して大勢の人が同時にディスプレアを使い、ゲームをしたり情報を検索したりできるようになる」とカマニン氏は予想する。
いずれは香りなどのさまざまな知覚の提供も模索する意向だという。ただ当面は、画質や反応速度を向上させるため、現在の技術をさらに改善する必要があると同氏は話している。