米フェイスブック、メッセージアプリを買収 1.9兆円規模
ニューヨーク(CNNMoney) 交流サイト大手の米フェイスブックは19日、携帯端末向けメッセージアプリで知られるワッツアップを買収すると発表した。買収額は190億ドル(約1兆9000億円)規模。現金40億ドルと株式120億ドル分をあてるほか、ワッツアップの創業者や従業員には、今後4年間フェイスブックに在籍すれば30億ドル分の株式の権利が付与される。
ワッツアップは創業から5年。スマートフォンや携帯端末で短文メッセージをやりとりするためのアプリを提供している。ユーザーは4億5000万人を超え、その数は1日あたり100万人のペースで増加中だ。調査会社オンデバイス・リサーチによれば、スマートフォン向けで最も人気のあるメッセージアプリだという。
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は電話記者会見で、ワッツアップの成長ぶりについて、「世界の歴史を見渡してもこんなことをできた会社はない」と述べた。
フェイスブックは今回の買収が全社的な売り上げの向上にすぐにつながるとは考えておらず、当面はワッツアップのさらなる成長に力を入れたいとしている。
フェイスブックはすでに自前の短文メッセージサービスを展開しており、専用アプリはスマートフォン市場でワッツアップに次ぐ2位の座を占めている。今回の買収の目的は、フェイスブックのメッセージサービスの価値向上と、競争力の長期的な強化だとみられる。
ワッツアップのジャン・コームCEOはフェイスブックの取締役に就任する。