模倣品工場から脱却、モバイル業界の中心へ 中国
中国のモバイル企業は米シリコンバレーの競合他社に追いつこうとしている。躍進の原動力となっているのは巧みなマーケティング戦略とイノベーションだ。
小米の中国における販売台数は、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」を上回る。同社の企業価値は100億ドル(約1兆円)に上るとされており、今年は中国とシンガポールでモバイルOS(基本ソフト)「アンドロイド」搭載のスマートフォン6000万台を売る予定だ。
小米の他にも、北京発の出会い系アプリ「Momo(陌陌)」や、深センに拠点を置くテンセント社のメッセージアプリ「ウィーチャット(微信)」は、米ワッツアップ社の人気モバイルアプリにも匹敵する普及ぶりだ。
特にウィーチャットは2億7200万人もの利用者を擁しており、成長著しい。最初はメッセージアプリとして登場したが、今ではインターネット通販やゲーム、ソーシャルネットワーク、写真投稿など、あらゆる分野に進出している。
地域市場ならではの特色とグローバルなアプリ文化の両方の側面を兼ね備えているという意味でも、ウィーチャットは世界的なブランドになりつつある。