「9ドルPC」のプロジェクト、5日間で1.2億円の資金調達に成功
サンフランシスコ(CNNMoney) 米資金調達サイト「キックスターター」に先週、9ドル(約1080円)で購入できる超小型コンピューター「CHIP」のプロジェクトが登場し、わずか5日間で100万ドル(約1億2000万円)の資金集めに成功した。
CHIPは米カリフォルニア州オークランドに拠点を置くベンチャー、ネクスト・シングが開発している。35ドルのコンピューターとして話題を呼んだ「ラズベリー・パイ」と同様、ケースや不要な部品をすべて排除したシンプルなデザインだ。
実際に使用するにはモニターやキーボード、マウス、電源とインターネット接続が必要になる。モニター、キーボード、内蔵バッテリーを一体化した「ポケットチップ」と呼ばれる携帯機器に挿入して使うこともできる。ポケットチップの価格は40ドル。キックスターターで49ドル以上出資した人に提供される。
CHIPのプロセッサーは1ギガヘルツで、メーンメモリー(RAM)は512メガバイト、内蔵ストレージ(ROM)が4ギガバイト。オープンソースの基本ソフト(OS)、リナックスを搭載し、文書作成やゲーム、音楽などのアプリケーションソフトが使える。
超小型コンピューターの分野には最近、グーグルやインテルなどの大手も参入しているが、CHIPは価格面で圧倒的な優位に立つ。実際に発売されるのは16年5月になる予定だ。