人間を運ぶドローン、年内にも試験飛行実施 米ネバダ州
ニューヨーク(CNNMoney) 米ネバダ州の空で、人を乗せて運ぶドローン(無人飛行機)の試験飛行が年内にも始まる見通しであることが9日までに分かった。
このドローンは中国イーハング社の「イーハング184」。ネバダ州と協力して開発および試験飛行、訓練を行うという。
イーハングのフー創業者兼最高経営責任者(CEO)によれば、州との合意は「大きな1歩」だという。フーCEOは声明で、州とのパートナーシップがイーハング184の商業化に道を開くとともに、将来の航空輸送システムの構築につながると述べた。
イーハング184は乗客を1人乗せることができる大型ドローンで、自律飛行する。機内はもちろん、地上にもパイロットはいない。
乗客が目的地を指示すれば、ナビゲーションシステムが自動的に飛行経路を決めるという。
将来、正式な運航認可が得られれば、イーハングの中央ソフトウェアシステムが飛行経路を算出し、航路の重複を避けるために全てのドローンの飛行を調整するという。
現在、米国では航空関係者以外の人のいる上空でドローンを飛行させることは基本的に禁止されている。だが連邦航空局(FAA)は、配達や航空写真といったドローンの商用利用に向けて規制緩和を検討している。
ネバダ州経済開発局もイーハングとの提携は「歴史的」なものだとしている。同局の航空防衛産業スペシャリストのトム・ウィルチェック氏は「ドローン・タクシーがネバダ州の輸送システムの一部となる日を楽しみにしている」と述べた。