庭から空へ、家庭用電力飛行機の開発進む 18年にも販売か
都市近郊でも使えるようにするため、電気エンジンを採用して騒音や環境汚染の低減を図った。エンジンにはダクトファン式を採用しており、ヘリや従来のプライベート・ジェットよりもはるかに静かになるという。バッテリーは一般家庭用の電力で充電できる。
コンセプトの段階とはいえ、欠点がないわけではない。気象条件の良い昼間にだけ飛行する設計となっているほか、空域が混雑していないことも必要だ。実際の離着陸に使われるのはやはり飛行場が中心となりそうだ。ただESAによれば、将来的には家の裏庭など、どこからでも垂直離陸できるようにするのが目標だとしている。
「スポーツ用軽量航空機」に分類されており、飛行にあたっては最低20時間の訓練とパイロット免許が必要になる。
値段は未定だが、現在販売されている同サイズの航空機に比べ大幅に安く購入、運用できるようになる見通しだという。
現時点では縮尺モデルの試作に成功した段階。今年中に実寸大の無人機を試作する計画だ。ビーガンド氏は「長期的には、超富裕層以外でも買えるような航空機を作るのが目標。多くの人がプライベートな空の交通手段として航空機を利用できるようになれば」と話す。