太陽光で発電、米テスラが屋根タイルの販売を開始
ワシントン(CNNMoney) 米電気自動車大手テスラは10日、太陽光発電ができる屋根「ソーラー・ルーフ」の受注開始を発表した。導入費用についてはインターネットで試算が可能だ。
同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が思い描いているのは「美しいうえに太陽からエネルギーを生み出す屋根」がそこかしこにある未来だ。ソーラー・ルーフの見た目は、従来からある屋根材とほとんど変わらない。
テスラの試算ではたいていの住宅では屋根の40%程度を太陽光パネルで覆えば十分で、このことがコスト削減につながるという。ただし、電気自動車を所有している家庭では、覆う割合を増やす必要がある。
マスクCEOは報道陣に対し、この屋根材は持続可能エネルギーで動く世界に向けた重要な一歩だと述べた。テスラは昨年、米太陽光発電設置大手ソーラーシティーを買収。一般消費者向けにソーラー屋根と蓄電設備、電気自動車がセットになった持続可能エネルギーシステムを提供するためだ。
テスラによればソーラー・ルーフは、さまざまな要素を勘案すればもっとも手軽に導入できるソーラー屋根だ。典型的な導入例では、費用は1平方フィートあたり21.85ドル(約2500円)程度。30年ほどで償却できるという。
ソーラー屋根事業はコスト高や発電性能、信頼性がネックとなり、過去に成功例はほとんどない。
マスクCEOも、当初の売れ行きはゆっくりとしたものとなるだろうと見ている。マスクCEOは「非常に難しいし、しばらく時間がかかるだろう」と述べた。