「iPhone依存症」、アップル元幹部も対策を要望
ニューヨーク(CNNMoney) 友人との会話や写真の共有、絶え間なく届く通知のチェック。多くのユーザーがスマートフォンを手放せない状態にある中で、そうした依存症を引き起こす技術を開発した企業に対し、対策を求める声が強まっている。
米アップルでスマートフォンiPhoneなどの開発にかかわった元幹部のトニー・ファデル氏はCNNの取材に対し、「そうした意図しない結果について学び、緩和するための対策を見つけ出して、それを私たちの生活に取り入れる新しい方法を学ぶ一助としなければならない」と指摘した。
健康的な技術利用を目指すための対策として、同氏は成分やカロリーの表示が義務付けられている食品や飲料を例に挙げ、iPhoneなどのハイテク製品にもそうした情報を明記することを提案。ユーザーが利用状況を測定し、行動目標を設定できるようにする必要があると訴えた。
iPhoneの利用についてはアップルの最高デザイン責任者ジョニー・アイブ氏も昨年、iPhoneの使い過ぎは、場合によっては「誤用」と見なされると語っていた。
アップルに対しては、投資家2人がこのほど公開書簡を発表し、子どものiPhone依存症を防ぐ対策に力を入れるべきだと訴えた。子どもがあまりに長時間使い続けると、自殺やうつのリスクが高まるなどの悪影響をもたらす可能性があるという研究結果も引用している。
アップルは2008年から、一部のアプリ使用やアプリ内購入を制限するペアレンタルコントロール機能を導入した。子どものデジタル利用を監督するアプリも存在している。
それでも投資家2人はアップルに対し、さらなる対策強化を求めている。ブルームバーグの報道によれば、アップルもペアレンタルコントロール機能を増やすことを計画しているという。