NASAが「空飛ぶタクシー」シミュレーション、ウーバーとタッグ
ワシントン(CNNMoney) 米配車大手ウーバー・テクノロジーズと米航空宇宙局(NASA)は8日、都市部で行う「空飛ぶタクシー」のシミュレーションに向けた提携を発表した。
ウーバーは2016年、都市部の交通渋滞解消を目指し、空飛ぶ電気自動車の開発計画を発表。NASAはその1年後、空飛ぶクルマの交通管制システムを開発するパートナーとして加わった。
NASAはこの構想への関与を一層深める意向で、空飛ぶクルマのシミュレーションを実施して、その結果をもとに業界基準や規制の策定に当たる方針。
空飛ぶタクシーは2023年の実用化を目指す。利用者は現在の配車サービスと同様に、アプリを使って予約できる。
空飛ぶクルマは「VTOL(垂直離着陸機)」と呼ばれる垂直発進と着陸が可能なヘリコプターに似た外観だが、安全性が高くコストも安いとウーバーは説明する。
似たような技術は、航空大手エアバスや、グーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏が出資する新興企業なども開発を進めている。
ただ、小型ドローンや従来からの航空機など、空の混雑が増える中で、空飛ぶクルマにも安全な運航が求められ、安全性の検証や規制の制定などが必要になる。そうした中、NASAと組むことで、早期の規制整備が期待される。
「都市の上空を移動できるようになれば、人や荷物の移動に革新をもたらし、スマートフォンがそうだったように、ライフスタイルを根本から変化させる」。NASAの担当者はそうコメントしている。