中国配車大手の滴滴、一部サービス停止 乗客の強姦殺人被害受け
ニューヨーク(CNNMoney) 中国の配車大手の滴滴出行は27日までに、相乗りサービスの「ヒッチ」を一時停止すると発表した。ドライバーの男が女性の乗客を強姦・殺害したとして逮捕されたのを受けての措置。
女性客が殺害されてヒッチのサービスが停止するのは過去4カ月で2度目。滴滴は今回の事件を受けて幹部2人を解雇したとしている。
事件は24日、中国東部の温州で発生した。中国国営新華社通信によると、警察が25日朝に滴滴のドライバーの男を逮捕した。男は20歳の女性客を強姦し殺害したことを認めているという。
中国政府の交通運輸部と公安部は26日に滴滴の幹部を召喚し、サービスの「包括的な修正」を求めた。
滴滴は声明で、当該の運転手への苦情を事件前日に受けていたにもかかわらず、消費者サービスの担当者が2時間以内に調査するとの社内の方針に従わなかったと説明。「大変遺憾に思う」としたうえで、今後も警察と協力し、被害者の遺族に対しては適切な和解の実現を模索していくと述べた。
逮捕されたドライバーには犯罪歴がなく、滴滴による身元調査では合格の判定を受けていた。殺害当日も本人のIDでヒッチのサービスにログオンしていた。
ヒッチの利用件数は過去3年間で10億件を超えるが、5月には女性の乗客1人が殺害されたことを受けて一時的にサービスを停止していた。国営メディアによると、犯人とみられる滴滴のドライバーは後に遺体で発見された。