新型肺炎拡大の中国、人との交流はゲームで プレー時間急増
ニューヨーク(CNN Business) 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が続く中国。感染を避けるために人々がもっぱら自宅で過ごすなか、ゲームを通じた交流が活発化している。
中国では例年、春節(旧正月)休暇の時期になるとゲームのプレー時間が増える。ただ、今年はコロナウイルスの感染拡大を受け、当局が各地で休暇を3週間近く延長したため、多くの人が時間を持て余す結果となった。
新型コロナウイルスは昨年12月に湖北省武漢市で発生。これまでに世界で6万5000人以上の感染が確認され、少なくとも1486人が死亡した。感染例の大半は中国に集中している。
外出できない日々が続くなか、多くの人はインターネット上で交流する道を選んだ。
広東省東莞市に住むチャンチャオ・ヤンさん(24)は取材に、「どちらにしろ年始は家にいるのが普通だ。今年はコロナウイルスのせいで、ほぼ常に家の中で過ごしている」と話す。
ヤンさんは旧正月の期間中、河南省開封市の故郷に戻っていた。広東省東莞市に戻ると、仕事復帰前に14日間の自宅待機を求められた。
「今回の休暇は長すぎる」とヤンさん。職場に戻れるのは17日だという。
アジアのゲーム業界を専門とする調査会社ニコ・パートナーズによると、テンセントのモバイルゲーム「王者栄耀」は1月30日の週に、1日当たりの平均ユーザー数が史上最多を記録した。
ニコ社は報告書で「増加の主因は新型コロナウイルスの影響だと考えている。旅行に出たり外で人と交流したりする代わりに、家にとどまるゲーマーが多く、プレー時間が増えた」と分析。休暇の延長や一部の都市での移動制限により、今後数週間でさらに支出やダウンロードが増える見込みだとしている。