新型肺炎の患者装ういたずらで逮捕、モスクワ地下鉄
モスクワ(CNN) 中国を中心に拡大する新型肺炎の問題でロシア内務省などは13日までに、首都モスクワの混雑する地下鉄車両内で新型肺炎の患者を装い、倒れるなどの悪ふざけ行為をした若者の男を逮捕したと発表した。
同国のタス通信によると、警察による逮捕は今月8日で乱暴な行為の罪に問われている。最大で禁錮5年の刑が下される可能性がある。
現場で撮影されたビデオ映像には、顔面マスクを着用した容疑者が車内で突じょ倒れてけいれんに襲われた真似(まね)をし、一緒にいた友人が新型肺炎の患者と他の乗客に叫ぶなどの様子が収められていた。他の乗客は慌てて、容疑者から離れるなどの混乱が起きていた。
この映像は今月2日、ソーシャルメディア上に流れ、ユーチューブやインスタグラムではその後削除されたが、一部では依然閲覧出来る状態にある。
内務省によると、容疑者の共犯と疑われる2人の身元も特定し、モスクワからの離脱を禁じる措置に置かれている。モスクワの裁判所によると、容疑者はタジキスタン出身者で3月8日まで公判前の勾留施設に収容される予定。
タス通信によると、容疑者の弁護士は新型肺炎への注意を高めることを狙ったいたずらと主張、逮捕を命じた裁判所の判断に異議を唱えるとの方針を示した。
新型肺炎が始まった中国と長大な国境線を有するロシアでは新型肺炎の拡大阻止を図る厳しい措置を講じている。先月31日にはロシア極東部で感染者2人の存在が判明。いずれも中国人で病院に搬送されていた。