モバイル国際見本市MWC、新型ウイルスの影響で中止に
ロンドン(CNN Business) スペインのバルセロナで開かれる予定だったIT業界のビッグイベント「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が、新型コロナウイルス流行の影響で中止に追い込まれた。
今年のMWCをめぐっては、新型ウイルスの流行が広がり続ける中で、大手数十社が出展見送りを発表していた。
MWCを主催する業界団体のGSMAは12日、「バルセロナとホスト国の安全と衛生環境に配慮して、MWCバルセロナ2020を中止した。コロナウイルスの流行や渡航不安といった状況の中で、同イベントを開催することは不可能になった」と発表した。
今年のMWCは今月24~27日までバルセロナで開かれる予定だった。同イベントには例年、10万人以上が参加し、大手を含む2400社あまりが新製品や新技術を披露していた。
GSMAはこれまでMWCは予定通り開くと説明し、今月9日の時点では、参加者の健康状態のチェックや会場の消毒を行い、直前の2週間に中国への渡航歴がある人の入場は認めないと発表していた。
しかし12日までに、アマゾンやエリクソン、フェイスブック、ソニー、インテル、シスコ、LG、ノキアといった業界大手が相次いで不参加を表明。特に、次世代通信規格「5G」機器を手がける欧州の大手ノキアとエリクソンが欠けたことは、大きな痛手だった。
新型コロナウイルスの影響は世界中のビジネスに及んでいる。アジアではイベントの中止や延期、会場の変更が相次ぎ、上海で4月19日に開催予定だった自動車レースのF1も延期になった。