「トランプ氏が戒厳令」の偽情報、複数のSNSで拡散
(CNN Business) トランプ米大統領の不正選挙説を信じる支持者らの間で、同氏がまもなく戒厳令を出し、軍を動員するとの偽情報が拡散している。
通信アプリ「テレグラム」上では18日、米軍制服組ナンバー2のハイテン統合参謀本部副議長を名乗るアカウントから、トランプ氏が軍動員に動くとの情報が書き込まれた。この投稿は翌朝まで18万5000回も閲覧され、刻々と更新された。
19日午前10時には、首都ワシントンのフェンス越しに見える兵士らの写真とともに、外出自粛の呼び掛けが投稿された。
ツイッターやフェイスブックでもこれが共有され、アカウントのフォロワーは同日午後までに22万人に迫った。
ハイテン氏の報道担当者は19日午前、CNNに対してアカウントは「全くの偽物」だと述べ、削除を求めていることを明らかにした。
午後になって、このアカウントには「詐欺」の警告マークとともに、「多くのユーザーから詐欺または偽アカウントだという報告があった」とのメッセージが表示された。
戒厳令待望論は最近、ほかのSNSでも拡散していた。フェイスブックでは、戒厳令に備えて食品の備蓄を呼び掛ける男性の動画が投稿され、閲覧回数が500万を超えた後、偽情報とのラベルが表示された。動画はすでに消えているが、だれが削除したのかは不明だ。
ユーチューブでも「トランプ氏が連邦軍の出動につながる反乱法に署名した」「連邦議会議員の85%が逮捕される」とする動画を数百万人が閲覧した。ユーチューブ側はCNNの指摘を受け、規定違反として動画を削除した。
中国発の動画投稿アプリ、ティックトックでは、戒厳令の「前兆」がみられるなどとする数十本の動画が何万回も閲覧されている。