米リンクトインの利用者5億人分のデータ、ハッカーサイトで販売
ニューヨーク(CNN Business) 米ビジネス向け交流サイト(SNS)大手のリンクトインは8日、リンクトインの利用者約5億人分の情報が収集され、ハッカー向けサイトで売りに出ているデータベースの一部に含まれていることを確認した。
米サイバーセキュリティーニュースのCyberNewsが最初に報じた。同社によると、ユーザーのID、名前、Eメールアドレス、電話番号、性別、役職、他のSNSのプロフィルへのリンクなどの記録が競売の対象となっている。
リンクトインによると、このデータベースは多数のウェブサイトや企業からの情報を集めたもので、リンクトインの利用者のデータはプロフィルに公開状態で載せている情報のみ。非公開の利用者アカウントのデータは含まれておらず、「リンクトインのデータ漏えいではない」としている。
リンクトインによると、利用者数は6億7500万人あまり。その約4分の3に当たる利用者の情報がデータベースに含まれている可能性がある。同社は米マイクロソフトの傘下。
ウェブサイトから情報を収集する行為は「スクレイピング」と呼ばれ、SNS各社はそうした行為を防ぐツールを導入しているが必ずしも機能するとは限らない。
リンクトインもスクレイピングを含む利用者データの不正利用は規約違反と定め、部外者のソフトウェアやボット、ブラウザーの拡張機能などがスクレイピングすることを禁じている。
同社にスクレイピングの対象となり販売中のデータベースに含まれている利用者に対して通知を行うかを尋ねたが、まだ返答はない。