米コロニアル・パイプライン、身代金4.8億円の支払い認める
ワシントン(CNN) 米コロニアル・パイプラインがサイバー攻撃を受けてパイプラインの操業が一時停止した問題で、同社のジョゼフ・ブラウント最高経営責任者(CEO)がハッカーに対して440万ドル(約4億8000万円)を支払ったことを認めた。米紙ウォールストリート・ジャーナルが19日伝えた。
同社が身代金の支払いを公にしたのは今回が初めて。これまでは支払いに関する協議を繰り返し否定していた。ブラウントCEOは身代金の支払いについて「非常に物議を醸す決断」だったと述べた。
ブラウントCEOは「国にとって正しい行いだった」と説明。軽々しく決断したわけではなく、ハッカーのような人々に金が渡るのを見るのは気持ちの良いことではなかったと認めるとも述べた。
CNNは先週、情報筋2人の話として、コロニアル・パイプラインがハッカーに身代金を支払ったと伝えていた。今回のサイバー攻撃によってパイプラインの操業が停止し、米南東部でのガソリン供給に大規模な混乱が生じていた。
コロニアル・パイプラインの広報によれば、同社はハッカーと直接連絡する手段を持たなかった。誰が支払いについて交渉したのかは不明。
コロニアル・パイプラインは17日、議員らに対してサイバー攻撃についての説明を行った。しかし、身代金や関連する詳細についての協議を拒否したため、不満の声も出ていた。