AIがグループ内のけんかを探知、フェイスブックが新機能をテスト中
(CNN Business) 米SNS大手のフェイスブックは、SNS内にある多数のグループ内で起きた口論を見つけ出し、主催者に状況を落ち着かせる手助けが出来るようにするため、人工知能(AI)を活用するテストを実施していることを明らかにした。
ネット上の会話ではすぐに抑制が効かなくなってしまうものだが、ていねいな会話を維持するのに役立つ可能性があるとして、フェイスブックはAIに期待をかけている。
16日にブログ上に投稿された今回の発表で、フェイスブックはプラットフォーム上でグループを主催し、取り仕切る7000万を超える人々を手助けする、数多くの新たなツールを披露した。
月間28億5000万人の利用者を抱えるフェイスブックは昨年、18億人が毎月グループに参加し、アクティブなグループはSNS上で数千万に上ると述べている。
フェイスブックによると、AIは一連の新たなツールとともに、「対立アラート」と呼ぶ情報をグループの管理人にいつ送信するかを判断。グループ内での会話が「論争的」で「不健全」な場合には主催者にアラートを発信する。
広報担当者の話によれば、AIはコメントへの返信回数やコメント量といった会話内の複数のサインを用いて、「対立アラート」を発信するタイミングを判断する。なお、主催者の中には、口論につながる可能性のあるトピックを探知できる、キーワードによる警戒システムをすでに導入している人もいるという。
またグループの主催者が「対立アラート」を受け取った場合、ユーザーを落ち着かせることを期待して、会話のペースを遅らせる措置を取ることも可能になる。具体的には、一部のメンバーのコメントの頻度を制限したり、各投稿にコメントがつく早さを決定したりする方法があるという。
グループ内のコメントの頻度などを制限することができる/Facebook