ビットコイン先物のETFが取引開始、米で初めて
ニューヨーク(CNN Business) 暗号資産(仮想通貨)ビットコインの先物に連動した上場投資信託(ETF)が19日、取引を開始した。ビットコイン先物のETFが米金融市場に上場するのは初となる。
上場したのは米プロシェアーズが手掛ける「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF」。「BITO」のティッカーシンボルで1単位40ドル(約4500円)から取引が始まり、終値は5%高だった。
米国ではこれ以外にも、バンエックやインベスコ、バルキリー、ギャラクシー・デジタルなどの投資会社が米証券取引委員会(SEC)にビットコインETFの上場を申請している。
ビットコインは今月、ETF上場への期待から価値が上昇。ビットコインを購入する機関投資家が増えつつあることも追い風となっている。米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は最近ビットコインを「無価値」と酷評したが、それでも上昇は止まっていない。
19日午後には1ビットコイン=6万4000ドルを突破し、9月末の4万4000ドル弱から40%以上の値上がりとなった。
ビットコイン財団の会長を務めるブロック・ピアス氏はCNN Businessに寄せた声明で、「ETFの承認は業界にとって転換点となる」と指摘。「2013年から多くの実業家や企業が規制当局の承認を求めてきただけに、待望の瞬間だ」「個人投資家がETFを通じてビットコインに直接投資できる時代が幕を開けた」と述べた。
プロシェアーズのETFは先物を通じてビットコインに投資するため、投資家は現物のビットコインを所有するわけではない。
ただ、別の資産運用会社グレイスケールは19日、純資産の多い適格投資家向けの商品「グレイスケール・ビットコイン・トラスト」について、ビットコインを現物価格で保有するETFに転換する計画を発表した。